脱臼はなぜ繰り返す?再発の原因と予防法を解説
脱臼は、関節が本来あるべき位置から外れてしまうことで強い痛みや動かしづらさを引き起こすケガです。一度脱臼を経験すると、関節が不安定になりやすく、日常生活のちょっとした動きやスポーツ中の動作で再び外れてしまうことがあります。特に部活動や運動を続ける学生にとっては、繰り返すリスクが高く、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、脱臼がなぜ繰り返しやすいのか、その原因をわかりやすく解説するとともに、再発を防ぐために日常生活で意識しておくべきポイントやセルフケアの工夫も紹介します。まずは、脱臼が再発しやすい理由から見ていきましょう。
脱臼が繰り返されやすい理由とは?
一度脱臼をすると、その後も同じ関節で再発しやすくなることが知られています。特に肩や指の関節は動きが大きく、再脱臼のリスクが高い部位です。
関節構造にダメージが残るため
脱臼が起こると、関節を安定させている関節包や靱帯、軟骨などの組織が傷つきます。特に肩関節では、関節唇と呼ばれる部分が剥がれたり、骨の一部が削れたりすることがあり、これが関節の安定性を損なう原因になります。これらの組織が完全に元の状態に戻るには時間がかかり、ケアが不十分なままだと、わずかな動きで関節が再び外れてしまうことがあります。
靱帯や関節包のゆるみ
一度の脱臼で靱帯や関節包が伸びてしまうと、関節を固定する力が弱くなります。その結果、通常の動作や軽い衝撃でも関節がずれてしまいやすくなるのです。特に、固定期間が短かったり、適切なリハビリが行われなかった場合、靱帯の緊張が戻らず、再発のリスクが高くなります。
若年層に多い再発リスク
10代から20代の若年層は、筋肉や靱帯が柔らかく、関節の可動域が広い傾向にあります。この柔軟性は一方で脱臼しやすい原因にもなります。また、スポーツや部活などで関節に繰り返し負荷がかかるため、初回の脱臼後に十分な安静やケアを取らずに復帰してしまうことで、再発を招きやすくなります。
スポーツや日常動作による負担
激しい動きや反復的な運動が多いスポーツでは、肩や肘、指などの関節に継続的な負担がかかります。特に、コンタクトスポーツや投球動作の多い競技では、関節が不安定な状態のまま動かされることで、脱臼を再び引き起こす可能性が高くなります。日常生活でも、転倒や重い物を持ち上げる動作などが引き金となることがあります。
脱臼を繰り返さないためには、こうした原因を理解し、適切なケアと予防を意識することが大切です。
再発を引き起こす具体的な要因
脱臼の再発は関節そのものの問題だけでなく、初回の脱臼後にどのように過ごしたかが大きく影響します。リハビリの不十分さや復帰のタイミングを誤ると、再脱臼のリスクが高まりやすくなります。
初回の脱臼後の固定不足
外れた関節は元の位置に戻しても、周囲の靱帯や関節包が損傷しているため、一定期間の固定が必要です。ところが痛みが和らぐと安心してしまい、十分な固定期間を取らずに活動を再開してしまうケースがあります。内部の組織が完全に回復していない状態では、関節の不安定さが残り、再び外れるリスクが高まります。
無理な復帰タイミング
スポーツや部活動をしていると、「早く復帰しなければ」という焦りから、まだ不安定な状態の関節で練習に戻ってしまうことがあります。目立った痛みがなくても、深部では組織の回復が不十分なこともあるため、適切な判断が欠かせません。無理な動きや衝撃が加われば、再脱臼につながる可能性もあるため注意が必要です。
筋力低下とバランスの崩れ
脱臼後の安静期間中、使っていない筋肉は少しずつ衰えていきます。特に関節周囲の小さな筋肉はすぐに弱まり、関節を支える力が低下します。さらに、脱臼した側をかばうような動きが続くと、体のバランスが崩れやすくなり、他の部位に負担がかかる原因にもなります。これがさらなる再発を招く一因になるのです。
正しい動きが身についていない
スポーツや日常の動作において、無意識のうちに負担のかかる動き方をしていることがあります。特に関節を伸ばしすぎたり、ひねる癖がある場合は、再脱臼のリスクを高めてしまいます。こうした動作のクセは、痛みがないからといって放置してしまうと、次第に再発しやすい体の使い方になってしまう可能性があります。
日々の生活や運動における意識の持ち方が、脱臼の再発を防ぐカギになります。
脱臼を繰り返さないために意識すべきこと
脱臼を防ぐには、ケガをした後の過ごし方や日々の生活での意識が重要です。関節の安定性を高めるためには、適切なケアと予防の積み重ねが必要です。
リハビリによる筋力の回復
関節の動きを支えるためには、周囲の筋肉をしっかりと鍛えることが大切です。特に肩や股関節の場合、小さな筋肉(インナーマッスル)が関節の安定に関わっているため、これらの筋肉を意識してトレーニングを行うことが必要です。自己流ではなく、専門家の指導を受けながらリハビリを行うことで、無理のない回復を目指せます。
関節を安定させる動作の習得
関節に負担をかけない正しい動き方を覚えることも再発予防には欠かせません。肩を無理に伸ばさない、肘を勢いよく伸ばさない、ジャンプや着地のときに衝撃を和らげる動き方を身につけるなど、日常動作の中での意識が大きな差につながります。些細な動きの積み重ねが、関節の保護につながります。
生活習慣の見直し
睡眠不足や栄養の偏りがあると、身体全体の回復力が下がり、ケガが治りにくくなることがあります。再発を防ぐには、日常生活そのものを見直し、体を整えることも大切です。無理のない生活リズムとバランスの取れた食事を意識することで、体の土台が安定し、関節の負担を減らすことができます。
再発防止のための運動の工夫
すでに脱臼の経験がある場合、急激な運動や無理なトレーニングは避ける必要があります。運動を行う際には、しっかりとウォーミングアップを行い、関節を温めた状態で動き始めることが基本です。また、動作の中で使う筋肉のバランスも考えながら、必要な部位を重点的に鍛えるなど、目的に合わせた工夫が再発予防には有効です。
日々の意識と習慣が、脱臼の再発リスクを大きく左右します。
部活中に起こりやすい脱臼と注意点
部活動では、瞬発的な動作や激しい接触プレーなどによって、関節に強い負荷がかかる場面が多くあります。特に成長期の学生にとって、まだ安定しきっていない関節への衝撃は大きなリスクとなります。
肩や指の脱臼が多い競技
脱臼が起こりやすい競技には共通点があります。バスケットボールやバレーボールでは、ジャンプ中の接触や着地時のバランス崩れで肩を外すことがあります。柔道やサッカーでは、転倒時に手をついて指や肘を脱臼するケースも見られます。また、ラグビーや野球では投球動作やタックルによって、肩関節に強い衝撃が加わることがあります。
再発を防ぐためのサポート方法
脱臼経験がある選手は、サポーターやテーピングを使用して関節を保護することが有効です。運動前にはしっかりとウォーミングアップを行い、筋肉を温めてから練習に臨むことが望まれます。また、トレーナーや指導者と連携し、必要に応じて練習内容を調整することも大切です。再発を防ぐには、競技への参加の仕方そのものを見直すことも必要になる場合があります。
練習復帰の際の注意点
一度脱臼した後の練習復帰には慎重さが求められます。医師や整骨院などで関節の状態を確認し、無理のない段階的な復帰が理想的です。痛みがなくても関節が不安定な場合があり、いきなり全力でのプレーに戻ると、再脱臼のリスクが高まります。まずは軽めの運動から始めて、徐々に負荷を上げていくようにしましょう。
スポーツを長く楽しむためには、ケガの予防と正しいケアの知識を持つことが欠かせません。
脱臼後に見られる体の変化とサイン
脱臼は一度関節が外れるだけで終わるケガではありません。見た目の回復とは裏腹に、関節や周囲の筋肉にはさまざまな変化が残ることがあります。
可動域の制限や違和感
関節が元の位置に戻ったあとでも、「動かしづらさ」や「引っかかるような感覚」が残ることがあります。これは、関節周囲の靱帯や関節包が損傷していたり、筋肉の硬さが影響していることが多いためです。痛みがなくても動きがスムーズでない場合は、無理に使い続けると再発のリスクが高まります。
再脱臼しやすい角度や姿勢
脱臼した関節は、特定の角度や動作で不安定になりやすい状態が続くことがあります。たとえば、肩関節であれば腕を横から上げる動き、指関節であれば強く反らす動きなどが、再脱臼を引き起こすきっかけになりやすいです。日常の中でも、こうした姿勢や動きを無意識に避ける傾向が出ることがあります。
周囲の筋肉の張りやこわばり
脱臼の後は、痛みを避けるために特定の筋肉だけを使うようになり、それによって筋肉のバランスが崩れます。その結果、特定の部位に過剰な緊張が生じ、「張り」や「こわばり」を感じることがあります。これは関節の動きを制限する原因にもなり、放置すると他の部位の負担につながる可能性もあります。
これらのサインは、関節が本来の機能を取り戻せていないことを示しているかもしれません。違和感を感じた時点で早めに相談し、体の状態を確認することが再発防止への第一歩です。
整骨院 專が対応する脱臼の再発予防
脱臼は一度起こると再発の可能性が高くなるため、初期のケアはもちろん、その後の過ごし方やサポート体制も重要になります。整骨院 專では、身体の状態に合わせた丁寧な対応で、脱臼の再発を防ぐための取り組みを行っています。
身体の状態を見極めたケア
表面的な痛みだけでなく、関節の安定性や筋肉の動き方まで細かく確認します。たとえば、脱臼後に残っている可動域の制限や、筋肉の緊張の偏りなど、再発に関わる要因を丁寧に見極め、必要に応じたケアを行います。その人ごとの身体の状態を把握することが、再脱臼を防ぐためには不可欠です。
再発を防ぐためのサポート
脱臼経験者にとって重要なのが、関節を安定させる筋肉の強化と正しい動作の習得です。整骨院 專では、身体に無理のない範囲での運動指導や、セルフケアの方法もお伝えしています。再発しやすい動きのクセを把握し、正しい使い方を身につけることで、日常生活やスポーツへの安心感が高まります。
日常生活と運動へのアドバイス
関節に過度な負担をかけない動き方や姿勢についても、日常のシーンに合わせた具体的なアドバイスを行っています。たとえば「階段の上り下りでの注意点」や「腕を使うときの負担のかけ方」など、その人の生活スタイルに沿った内容でアドバイスすることを心がけています。こうしたサポートを通じて、脱臼後も安心して日常生活を送れるよう支援しています。
繰り返さないための準備をしっかり行うことが、将来的な安心につながります。
まとめ
脱臼は一度起こると、関節の不安定さや筋肉のバランスの乱れなどにより、再び発生しやすくなるケガです。とくに部活動やスポーツを続ける若年層では、初回の脱臼後に十分なケアをせず復帰することで、再発リスクが高まる傾向があります。
関節を安定させるには、リハビリによる筋力の回復や正しい動作の習得が必要不可欠です。日常の中でも、姿勢や体の使い方、運動前後のケアなどを見直すことで、関節への負担を減らし、再発を防ぐことが期待できます。
整骨院 專では、脱臼後の不安を抱える方に対し、身体の状態に応じたケアと日常生活でのサポートを行っています。関節の不安定さや違和感がある方は、早めの対応が大切です。無理をせず、状態に合わせた行動を心がけましょう。ぜひお気軽にご相談ください。
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